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洗車用品メーカー直伝の洗車術を自宅で実践!
洗い方の基礎から道具選びまでを教えてもらおう

   

大切な愛車には、いつだってピカピカでいてほしいですよね。愛車を美しく保つ手軽な方法といえば「洗車」ですが、実は奥が深く、洗い方や使う用品によって仕上がりが変わってきます。また、乱暴な洗い方をしてしまうと、大切な愛車にキズがついてしまう可能性もあります。そこで気になるのは、「洗車のプロはどんなふうに洗車をしているのか?」ではないでしょうか。

 

今回は、洗車用品の開発や自動車販売店などへの技術指導を行うマテックス株式会社の中島さんに、ご家庭でも実践しやすい、洗車の基本を教えていただきました。「なんとなく」やっていた洗車をレベルアップさせ、愛車をより美しく輝かせるコツを学んでいきましょう!

 

CLUB MAZDA」では、より滑らかで美しいボディに仕上げる、ワンランク上の洗車術から、砂や花粉汚れ対策まで、中島さんの知識と経験がたっぷり詰まった会員限定の完全版記事も公開中です。こちらもぜひチェックしてみてください!

   

   

中島 康智(Yasutomo Nakajima)
マテックス株式会社 営業グループマネージャー。お客様向けの洗車サービスから販売店スタッフへの技術指導まで、幅広く手がけてきた洗車のプロフェッショナル。社会人歴がそのまま洗車歴という、生粋のエキスパート。

   

基本の洗車用品を揃えよう

   

ー まず必要なのが道具の準備ですよね。最低限揃えておくべき洗車用品にはどのようなものがありますか?

   

中島さん:基本的な洗車のプロセスは、「水洗い」「シャンプー」「すすぎ」「拭き上げ」です。このプロセスで必要な用品をご紹介します。

   

   

1.カーシャンプー

中性・酸性・アルカリ性とさまざまな種類がありますが、基本的な汚れに対しては中性のもので問題ありません。私たちがお客様に提供している洗車サービスでも中性のカーシャンプーを使用しています。

 

2.スポンジ、ムートングローブ

ボディを優しくシャンプーで洗うために使用します。スポンジは耐久性に優れ、ムートンは泡立ちがいいなど、それぞれ特性がありますが、ここはお好みで選んでいただいて大丈夫です。

 

3.ホイール洗浄用ブラシ

ホイールは特に汚れやすい部分ですから、汚れをボディに移さないように、ボディを洗うスポンジとは別に専用のブラシを用意しておくと良いです。複雑な形状のホイールの場合は、細部を洗いやすい小さなブラシがあると便利です。

 

4.バケツ

同じバケツの水でスポンジを洗い続けると、砂や汚れをボディに戻してしまう可能性がありますので、「シャンプー用」と「すすぎ用」の2つのバケツを用意しておくと便利です。

 

5.拭き上げ用クロス

拭き上げにもさまざまな道具がありますが、一般的なマイクロファイバーのもので十分です。雑巾のような繊維の硬いもので拭くと、ボディを傷つけてしまう可能性があるので注意してください。

 

6.脚立

車高の高いクルマのルーフをしっかり洗うために脚立があると便利です。

 

7.柄の長いスポンジ、ムートン

こちらも高くて手の届きにくいルーフを洗う際に使用します。

 

 

POINT:ホースか高圧洗浄機、使うならどっち?

   

   

シャワーヘッド付きのホースも、洗車には欠かせません。最近では家庭用の高圧洗浄機も一般的になってきましたが、もしお持ちならこちらも活用しましょう。強力な水圧で、鉄粉などのボディにこびりついた微細な汚れを落としやすくなります。

 

ただし、高圧洗浄機はそのパワフルさゆえに注意も必要です。塗装やコーティングなどが劣化している部分がある場合、そこにピンポイントで当てると、さらに傷みを進めてしまう可能性があります。適度な距離を保ちながら、慎重に使用しましょう。

   

ー 以下のように、取扱説明書に高圧洗浄機の使用方法が記載されていることもあります。使用前に、注意点をしっかり確認しておいていただきたいですね。

   

高圧洗車機を使用するとき

洗車機は機種によっては高温、高圧のものがあります。洗車ノズルを近づけすぎると、モールなど樹脂部分やシール材などが変形、損傷したり、室内に水が入るおそれがありますので、洗車ノズルと車体との距離は十分に離してください (30cm以上)。また、同じ場所を連続して洗浄しないでください。ドアのすき間や窓ガラスまわりは、特に注意して行なってください。

MAZDA CX-5電子取扱説明書より

   

【マツダ車の洗車FAQ】マツダ純正ボディコーティングを施したクルマにも洗車って必要?

マツダ販売店で提供している「ボディコーティングMGシリーズ」は、皆様の愛車を輝かせ、傷から守るだけでなく、施工後のお手入れのしやすさも特徴のひとつです。
MGシリーズのコーティングを施工している車両は、普段のお手入れは水洗いで十分!車両の保管状態や使用状態により異なりますが、洗車は月に1回程度を目安に行ってください。水洗いだけでは落ちない汚れについては、付属のメンテナンスシャンプーを使って洗車をしてください。
愛車をお手軽に美しく保つ、ボディコーティングMGシリーズの詳細は以下リンクをチェックしてみてください!
■マツダコーティングシリーズについてはこちら

   

【洗車に取り掛かる前に】洗車に適した気候があるってご存知でしたか?

   

ー 道具も揃ったので、いよいよ洗車に取り掛かれそうですね!

   

中島さん:洗車を始める前に、天候の影響を知っておくと便利です。洗車に適しているのは、直射日光が当たらない曇りの日、そして風が弱い日です。

 

屋内で洗車できる環境があれば、天候をあまり気にする必要はありません。しかし、屋外で洗車する場合、強い日差しのもとでは水分がすぐ乾いてしまい、水やシャンプーの跡が残りやすくなるため注意が必要です。特に夏場は乾燥が早いので気をつけましょう。

 

また、風が強い日を避けることも、洗車をスムーズにするコツです。洗車中に砂やホコリが舞い上がり、せっかくきれいにしているのにすぐ汚れてしまうこともあります。作業効率も下がるため、できるだけ風の穏やかな日を選ぶのがおすすめです!

   

手の動きは直線!洗車作業の基本を知ろう

   

ー 今度こそ、洗車に取り掛かれそうですね。作業のポイントはありますか?

   

中島さん:洗車は順番が重要です。大まかには、「ホイール洗浄」「ボディ洗浄」「すすぎ」「拭き上げ」の順番になりますが、それぞれの工程を実践してみますので、ぜひじっくりご覧ください!

   

STEP 1:シャンプーをよく泡立てる

   

   

まずはシャンプーをきちんと泡立てます。シャンプーによって希釈量が決められていると思いますので、規定通りに希釈してください。なるべく泡立つように、強めの水流で希釈するのがポイントです。

   

STEP 2:まずは汚れの多いホイールから

   

   

汚れが多く、洗うのに時間がかかるホイールから始めるのが基本です。ボディを先に洗ってしまうと、ホイールの洗浄中にボディの水が乾き、水の跡が残る原因になってしまいますから。
シャンプーはボディと共通のものでOKですが、先にご紹介したホイール専用のブラシを使うことをお忘れなく。また、タイヤハウス(タイヤ、ホイールが収まるスペース)は泥やブレーキダスト、冬季であれば路面にまかれた融雪剤などでとくに汚れやすい場所です。忘れずに洗いましょう。

   

STEP 3:車両全体を水洗い

   

   

ホイールが終わったら、車両を上から下(ルーフからボディ下部)へと順番にくまなく水洗いしていきます。SUVのように車高が高く、ルーフの作業がしにくいクルマの場合、脚立を使います。脚立があれば、すすぎから拭き上げまで、自分の手で作業がしやすくなるでしょう。
この段階で、砂やホコリなどの汚れをできるだけ落としておくことが重要です。もし砂が残ったままで洗車を進めると、その砂が車体をこすってしまい、傷の原因になる場合があるので、たっぷりの水を使って、丁寧に汚れを落としてください。

   

STEP 4:直線的な手さばきでボディを洗う

   

   

ボディを洗う際は、円を描くように手を動かさないことが大切です。洗うという行為は、車体をこすっていることになるため、どうしても微細な磨き跡がついてしまいます。その際、円状に磨き跡が入ると、光が乱反射して目立ちやすくなります。
そのため、洗車時は手を直線的に動かすようにしましょう。動かす方向は縦でも横でも構いませんが、直線的に動かすことで、磨き跡が目立ちにくくなり、よりきれいな仕上がりになります。

   

   

脚立を置くスペースがない、脚立を使ってもまだ手が届かないという場合は、先に紹介した柄の長い洗車スポンジなどを使ってみてください。

   

STEP 5:車両全体をすすいで、シャンプーを流す

   

   

すすぎの際も、上から下へ順番に流していくことが重要です。シャンプーが残ったままだと、シミの原因になってしまうことがあるので、細部まで丁寧にすすぐようにしてください。

   

STEP 6:素早く拭き上げて仕上げる

   

   

最後にボディを拭き上げていきます。水分が乾き、跡になってしまう前に素早く拭くようにしてください。拭き上げの際も手の動きは直線的にするのが基本です。フロントグリルのような形状が複雑な部分は拭き残しやすく、水跡が残りがちな部分です。細かい部分もできるだけ丁寧に拭き上げることを忘れないようにしてください。

   

   

素早く拭くには大きなクロスがあると便利です。私たちの洗車サービスではこうした非常に大きいクロスで一気に拭き上げることもあります。

愛車が美しいと、カーライフがより楽しくなる!

   

ー 徐々に美しくなっていくクルマを見ていて、なんだか楽しい気分になりました。

   

中島さん:洗車は確かに手間がかかりますが、作業するほどに美しくなっていく愛車を眺めるのは楽しい時間です。それに、愛車がピカピカだと、自分だけでなく同乗する人まで気分が良くなるもの。クルマに乗るみんながハッピーなら、ドライブもさらに特別なひとときになるはずです。ぜひ、美しい愛車とともに、すてきなカーライフを楽しんでください!

   

ー ありがとうございました!

   

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