職人気質あふれる、広島のモノづくりへのこだわり。

ロードスター30周年記念イベントの一環として、マツダと同じ広島に拠点を構えるレザースニーカーメーカー
スピングルカンパニーとのスペシャルトークセッションが開催されました。

広島のモノづくりの精神を受け継ぐ、2つのブランドにはどんな共通点があるのでしょうか。

スピングルカンパニー企画部の田上秀一氏、ロードスター開発担当主査兼チーフデザイナーの中山雅、
そして、デザイン本部ブランドスタイル統括部の田中秀昭が語ります。

ロードスター開発主査兼チーフデザイナー 中山 雅

ロードスター開発主査兼チーフデザイナー 中山 雅

中山

マツダには“人間中心”という考え方があって、それは今に始まったことではなく、昔からやり続けてきたことなんです。そしてその最たるものが、ロードスターなんですね。ドライバーをなるべくクルマの重心位置に座らせてクルマの動きを把握しやすくするとか、ペダルやステアリングをなるべくまっすぐ配置して軸感をつかみやすくするとか、そういう部分はマツダがずっとこだわってきたことなんです。そういう考え方でつくれば、きっと楽しい走りが生まれるはずだと我々は信じているんです。

田上

SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)はスニーカーなので、本当に人間そのものというか、体の一部として履き心地のいい靴をつくりたいという想いが第一にあります。そのために大事なのが“型”です。私たちが使う型は日本人の足に合うように、少し甲が高くなっています。この型のために、靴のデザインとのせめぎ合いを重ねながら、理想の型を目指すわけです。もともと型は木製ですが、私たちのスニーカーは釜に入れて100℃以上で加熱・加圧して成形するので、さらにアルミでできた型を起こして製造に使っています。

株式会社スピングルカンパニー 企画部 田上 秀一

株式会社スピングルカンパニー 企画部 田上 秀一氏

マツダ デザイン本部ブランドスタイル統括部 田中 英昭

マツダ デザイン本部ブランドスタイル統括部 田中 秀昭

田中

僕が愛用しているモデルはカンガルーの皮を使ったもので、すごくフィット感がいいんです。柔らかくて、そして軽い。足が適度に締めつけられる感じがあってとても歩きやすいんですよ。

中山

僕もクルマ通勤に使っていますが、とにかく柔らかくて、しかもソールには硬さがある。足を置いた時の安定感もあるし、足首も動かしやすい。ドライビングシューズにもってこいなんです。

思い出したんですけど、ロードスターにも似たようなところがあって。クルマって基本的には頑丈につくるんですが、ロードスターは室内がタイトなので、人間との距離が近い。だから体が触れるところはなるべく柔らかい素材を使うという考え方があるんです。ドアの内張りとかは衝撃を吸収しやすいつくりになっています。そのあたりも、ロードスターならではの人間中心の考え方といえますね。

田上

私たちのスニーカーは、本体であるアッパーとソールを専用の釜の中で接着させる“バルカナイズ製法”でつくられています。この製法には、アッパーとソールがダイレクトに圧着するため、しなやかではがれにくいという特長があります。 SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)は、この製法を生かした“巻き上げソール”をデザインの基盤にしています。職人が一足一足手仕事で巻き上げるこのソールこそが、スピングルの代名詞になっているんです。

田中

この体育館履きのようなデザインのソールは、40年前の型をそのまま使っているんですよね?

田上

そうですね。 SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)の最初のモデルからずっとこの40年前の型を使っています。このソールがデザインの原点になっていて。そこからアッパーの素材に馬や蛇の革を使ったり、色を変えたりして、いろんなバリエーションをつくり出しています。

中山

ロードスターもそういうやり方に近いですね。基本的なところは変えない。キープコンセプトで、手段だけを変える。だからモデルチェンジをしても、ロードスターはロードスターと思っていただけるんです。それと、カラーリングとか素材のコーディネートを変えると、すごく表情が変わるクルマだと思います。考え方さえしっかりしておけば、いろいろ変化させることもできる。これもロードスターの魅力だと思いますね。

田上

お客様とのつながりを強めるという意味で、スピングルカンパニーはリペア(修理)サービスを行っています。アッパーは革製なのであまり痛まないのですが、ソールが減ってしまったという声がよく寄せられていたんです。私たちの商品を長く履きたいと望んでくださるお客様の希望になるべくお応えしたい。そういう想いで、この取り組みは始まりました。

中山

マツダも、やっとそのあたりができるようになってきまして。海外の有名なスポーツカーメーカーなどは、過去のモデルをファクトリーに持ち込んでレストアする、といったことはわりとできるんですよね。でも、日本のメーカーではなかなかできない。壊れてしまって部品もないから泣く泣く手放すしかない、というようなことが起こっていると。これを何とかできないかということで、やっと事業として始められるようになったのです。

事業なので、赤字だと続けられません。絶対に黒字化するということで実施し、やっと2台納品できて、年内にまた何台か納品できる予定です。今後も続けられるようにがんばりたいですし、NAだけでなく将来的にはNDもレストア対象になったらいいなと思っています。

NAロードスター

NAロードスター

田中

今回はロードスター30周年を記念したイベントなのですが、今後の意気込みはどうですか?

中山

ロードスターは、大切にすべきところは頑固なまでに変えない。しかし一方で、時代の気分とかニーズとかにはしっかり応えていく。そういうクルマです。そういうやり方を積み重ねることで、多くの方々に愛され続けて30周年を迎えることができたのだと思います。今後もこの考え方は変えずに、自分たちが理想だと思うロードスターに向かって進んでいきますので、応援をよろしくお願いしたいと思います。

参加者の声

使うたびに、つくった人の顔が浮かんでくる。とても幸せなことですよね。

今野さんご夫妻

所有車:ロードスター(NA)、ロードスター(ND)

「じつはスピングルカンパニーって最近気になっていたんです。よく立ち寄るセレクトショップでスピングルカンパニーを推していて。すごく可愛いんです。今日は映像で製造工程も見ましたが、本当に一足一足丁寧に手づくりしてるんですね。それでいて価格はリーズナブルで。しかも、スニーカーでリペアまでやるってあまりないですよね。そういうこだわりは、確かにロードスターと似てるなって思いました」(奥様)。

「こういうイベントで実際につくった人から話を聞いたりすると、使う時にその人の顔を思い浮かべるようになるんです。それが僕は大好きで。あの手作業のこととか、このカタチに込められた想いとか、そういう話を思い出すと、すごくいいものを手に入れたと感じるし、ちゃんと大事にしようって思えるんです。暮らしが豊かになるというか。納得して、満足して、喜びを感じながら、乗れるし、履ける。そういうふうに思えるのって本当に幸せですよね」(ご主人)。

ロードスターは誰が乗っても格好よく見える。あ、本当だって思いました。

川原田さん/奥山さん

所有車:ロードスター RF

「印象的だったのは、人間中心のモノづくりという話題で開発者の方が言っていた“ロードスターは誰が乗っても格好よく見えるようにつくりました”という話。じつはさっき乗せてもらって写真を撮ったんですが、とても格好よく写っていて(笑)。すごい、本当だ!って感動しました。運転席に人形を乗せてデザインをチェックしていたって話もありましたが、納得しましたね」(川原田さん)。

「僕らはIT系のエンジニアなんですが、モノづくりにこだわり抜いているというか、安易に妥協せず、ずっと貫いているところが素晴らしいと思いますし、すごく共感するところですね。実際には貫き通したいんだけど途中で失敗することも多いと思うんです。でもマツダは成功するまで貫くことをやめない。同じエンジニアとして、本当にすごいと思います」(奥山さん)。

ソール(靴底)にソウル(魂)あり。変わらない軸こそが、大事なんですね。

浜島さん

所有車:ロードスター(NB)

「まさかマツダがスニーカーメーカーと一緒にイベントをやるなんてと、最初は意表を突かれた感じだったのですが、モノづくりの理念という部分で接点があることはよくわかりました。変わらないデザインの中にも変わっていく表現があるのは、まさにロードスターと共通するところですね。

例えば、昔の体育館履きのようなモデルは、40年前の靴底の型をそのまま使っている。そこに、これまでにない技術や素材、色などを取り入れて新しいものをつくっていく。変わっているようで、変わらない軸がある。まさに“ソール(靴底)にソウル(魂)あり”といった感じで(笑)。とてもいいなと思いました。

靴もクルマも、人と一体となって移動していく時に、喜びとか楽しさを生み出すものだと思います。確かにどんな靴でも歩くことはできますし、どんなクルマでも移動はできます。でも、この靴の履き心地がいいとか、履いてる自分の姿が好きだとか、そういうのが大事なんですよね。クルマだって、この操作感が好きで、走っている自分や仲間の姿が見るのがうれしいっていう、そんな感覚が味わえるから楽しんです。今回の両者は、そういう気持ちの部分でも共通していると思いました」。

ブランド紹介

MAZDA ROADSTER

1989年に誕生したライトウェイト・スポーツカー。その型式から初代をNAと呼び、以降NB、NC、そして現行の4代目NDが登場している。2016年には世界累計生産100万台を達成。今年誕生30周年を迎える。

ロードスターについて詳しく

ロードスター30周年サイトについて詳しく

MAZDA ROADSTER

1989年に誕生したライトウェイト・スポーツカー。その型式から初代をNAと呼び、以降NB、NC、そして現行の4代目NDが登場している。2016年には世界累計生産100万台を達成。今年誕生30周年を迎える。

ロードスターについて詳しく

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SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)

職人の街、広島県府中市で誕生したレザースニーカーメーカー 株式会社スピングルカンパニーが展開する、ハンドメイドによる国産レザースニーカーブランド。伝統的なバルカナイズ製法を使い、職人が一点一点手作業で仕上げるスニーカーは、デザイン性、耐久性に優れ、履き心地も秀逸。

SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)について詳しく

SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)

職人の街、広島県府中市で誕生したレザースニーカーメーカー 株式会社スピングルカンパニーが展開する、ハンドメイドによる国産レザースニーカーブランド。伝統的なバルカナイズ製法を使い、職人が一点一点手作業で仕上げるスニーカーは、デザイン性、耐久性に優れ、履き心地も秀逸。

SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)について詳しく

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