命あるものだけが放つ一瞬の動きや美しさが、
人の心を打つ。
卓越した感性による美へのこだわりが、
研ぎ澄まされた存在感をつくりあげていく。

デザイン本部長 執行役員
前田 育男
(2015年3月24日時点の役職)

美しいものをつくり続けるために
必要なのは、「仕込み」。

美しいものをつくり続けるために 必要なのは、「仕込み」。

マツダデザインに革命を起こしたともいえる、「魂動」の創造者。その思想は、ブランドデザインにまで及ぶ。
「近年、私が強く意識し皆に伝えてきたのが、ブランドデザインという視点を持つ、ということです。これまでと違い今は、「群で魅せる」という方法をとっています。個々のクルマを美しくするのはもちろん大切ですが、群として見たとき、オンリーワンで且つ一貫性のあるメッセージを持つデザイン群を創り、ブランドとしての存在感を高められれば、海外のプレミアムブランドと戦えるレベルになれると思っています」。

クルマではなく、「オブジェ」をつくる

「それから美しさをとことん追究する「執念」ともいえるものが、マツダデザインの大きな特徴であり、強みです。人の手によってしか生み出すことのできない芸術的なフォルムにこだわり、それをクルマのデザインとして具現化するために様々な工夫をしています。私たちはこれを「仕込み」と呼んでいますが、いきなりクルマのデザインにとりかかるのではなく、さまざまなフォルムの「オブジェ」をつくり、どんなカタチが人の心を打つのかを追い求め続けているんです」。

美しいものをつくり続けるために 必要なのは、「仕込み」。

いきなりデザインからとりかかるのではなく、まず目指すべきカタチをつくる。そうしたプロセスによって、強いメッセージ性と一貫性が体現されている。

「料理では出汁をとる段階で美味しくなるかどうかが決まりますよね。それと同じことを、常に最高の美しさを生みだすため実践しています。このフォルムをベースに、個々のクルマたちに、ブランド全体の中でどんな役割を持たせるのかを各車種のチーフデザイナーと決めるようにしました。すると、どんなものをつくればいいのかが、デザイナーたちにも自ずと理解できる。こうした色々なアプローチで、ブランドとしての強さ、統一感を表現することを目指しているのです」。

「クルマに命を与えること」
それが、魂動デザイン。

「生きているものだけが持つ、豊かな表情や力強い生命力を感じられるクルマをつくる。魂動デザインの目指すところをあえて言葉にすれば、こういうことだと思います。日本には古くから、道具に命を与えるという精神論があり、創り手が想いを込めてつくったものには心が宿ると言われてきました。人の手によって真剣且つ丁寧に創り上げるフォルムには、心が宿ります。

デザイン本部長 執行役員 前田育男

クルマは唯の移動の道具ではなく相棒の様な愛される存在でありたいと思っています。だから、そのカタチは命を宿したものだけが放つ、一瞬の動きや美しさを表現したい。これが、魂動デザインの志なんです」。
表面的な形だけでなく、命あるものとしてクルマづくりを目指すからこそ、見る人の心を揺さぶるのだという。

デザインに影響を与えるネーミング

「今のマツダのデザインコンセプトを、「魂動デザイン」と名付けたのですが、この言葉にたどり着くまでには、相当な苦労がありました。たったひとつの言葉が、デザイナーのインスピレーションを牽引します。だから言葉は非常に重要なんです。まず自分の世界観を「凛」「動」「艶」という3つのワードに落としました。「凛」は研ぎ澄まされた存在感。「動」はマツダデザインの伝統とも言えるダイナミックな動き。「艶」は命あるものが放つ色気。この3つのバランスの取り方でデザインの幅を決めようと思いました。これを一言にしたくて、そこからは約1年悩みながら、胸を打つ「鼓動」というインスピレーションと、命を表す「魂」の字を合わせ、魂を動かす「魂動(こどう)」という言葉を生みだしました。そのときの感動は、今でもよく覚えています」。


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