ロータリーエンジンに溢れる技術、そして志。マツダがクルマづくりに注ぎ続けるDNAが、そこにある

 

―  3名の匠に許された13Bロータリーエンジン製作の現場【第3回記事】 ―

【前回のあらすじ】

驚くべきことに、ロータリーエンジンは新車への搭載が終了してからも、休むことなく生まれ続けていた。しかも、ハンドメイドに近い作業で、1つひとつの部品が製作されている。

皆さんと巡ったマツダのロータリーエンジンファクトリーツアー、最終回はさらに驚きの光景を紹介しよう。

マツダの若い世代に伝承された手仕事が組み上げる、新品の13B型ロータリーエンジン製作工房が存在することをご存じだろうか。コンピュータで管理されたハンドツールに囲まれた小さな工房が、広い工場の奥に見えてきた。

(第1回記事「ロータリーエンジンは終わっていない」はこちら)

(第2回記事「いちど失うと取り戻せないもの、技術・人・そして志」はこちら)

受け継がれ、伝承してゆくもの

技術……そしてもっと大切な何か

 

工場中に、午後の始業を告げるチャイムが響いている。ファクトリーツアーの最後に相応しいエリアを紹介しましょうという言葉に期待を膨らませ通路をゆく途中、興味深い看板が掲げられた長く使い込まれた雰囲気の小部屋を見つけた。

 

“REヒューマンクラフト Takumi塾/エンジン組立技能育成場”

 

「伝承のための部屋です。では、ここでは何を伝承するのかと言えば、具体的にはエンジンを組み立てる際に必要な技術や心構えなのですが、実際はもっと広い範囲のことだと考えています。」

 

工場中に、午後の始業を告げるチャイムが響いている。ファクトリーツアーの最後に相応しいエリアを紹介しましょうという言葉に期待を膨らませ通路をゆく途中、興味深い看板が掲げられた長く使い込まれた雰囲気の小部屋を見つけた。

 

“REヒューマンクラフト Takumi塾/エンジン組立技能育成場”

 

「伝承のための部屋です。では、ここでは何を伝承するのかと言えば、具体的にはエンジンを組み立てる際に必要な技術や心構えなのですが、実際はもっと広い範囲のことだと考えています。」

 

謎かけのような説明を受けてまもなく、目的の場所に到着した。

昭和という時代を感じさせるたくさんの工作機械がうなり声を上げる部品製作エリアから一転、案内されたスペースには、複数の液晶モニターとコンピュータに接続されたハンドツール、そしてそれらすべての機材に手が届くほどの囲まれた空間の中央に、1機分のエンジン固定台があった。

謎かけのような説明を受けてまもなく、目的の場所に到着した。

昭和という時代を感じさせるたくさんの工作機械がうなり声を上げる部品製作エリアから一転、案内されたスペースには、複数の液晶モニターとコンピュータに接続されたハンドツール、そしてそれらすべての機材に手が届くほどの囲まれた空間の中央に、1機分のエンジン固定台があった。

「この場所で、13B型ロータリーエンジンが今も生産され続けています。複数人の分業ではなく、1人の作業者が1機ずつ手作業で完成まで組み上げます。もちろんすべて新品の部品を使い、

搭載車種や仕様によって異なる10種別を造り分けています。」

 

旧いクルマを愛好する時流に沿って、ロータリーエンジンの再生産を始めたということか?

 

「いえ、違います。RX-8の生産を完了した平成24(2012)年以降も、ずっと生産を継続しています。

 

私たちは、世界中にロータリーエンジンを愛して、楽しんでくださっているお客様がたくさんいらっしゃることを知っています。そしてその方々に、いつまでもロータリーエンジンの掛け替えのない運転の歓びと共に日々を過ごしていただくためには、部品の供給はもとより、いざというときの積み替え用の新しいエンジンを提供できる体制を守りぬくことが使命だと考えているのです。

 

お客様がマツダのロータリーエンジンを愛してくださっている。私たちがその想いに応える唯一の方法は、私たちもそのようなお客様を愛しているのだということを、行動で示すことだと思うんです。」

「この場所で、13B型ロータリーエンジンが今も生産され続けています。複数人の分業ではなく、1人の作業者が1機ずつ手作業で完成まで組み上げます。もちろんすべて新品の部品を使い、

搭載車種や仕様によって異なる10種別を造り分けています。」

 

旧いクルマを愛好する時流に沿って、ロータリーエンジンの再生産を始めたということか?

 

「いえ、違います。RX-8の生産を完了した平成24(2012)年以降も、ずっと生産を継続しています。

 

私たちは、世界中にロータリーエンジンを愛して、楽しんでくださっているお客様がたくさんいらっしゃることを知っています。そしてその方々に、いつまでもロータリーエンジンの掛け替えのない運転の歓びと共に日々を過ごしていただくためには、部品の供給はもとより、いざというときの積み替え用の新しいエンジンを提供できる体制を守りぬくことが使命だと考えているのです。

 

お客様がマツダのロータリーエンジンを愛してくださっている。私たちがその想いに応える唯一の方法は、私たちもそのようなお客様を愛しているのだということを、行動で示すことだと思うんです。」

マツダにとってロータリーエンジンとは、クルマづくりの志そのものであり、単に製品の枠に留まらない。信念を持って打ち立てた“志”には、時代を超えて守るべき想いと、未来を実現する可能性がある。そしてそれは時代の趨勢(すうせい)に簡単に揺らがない。

 ロードスターが三十余年にわたり“人馬一体”の志を貫き続けているように、ロータリーエンジンはマツダにとってのクルマづくりとは何かという半世紀以上にわたる夢、想い、貫くべき志、そのものなのである。

 

今まさに組み上げられようとしている真新しい13B型ロータリーエンジン。

灯り続ける志の動かぬ証拠が、目の前にある!

マツダにとってロータリーエンジンとは、クルマづくりの志そのものであり、単に製品の枠に留まらない。信念を持って打ち立てた“志”には、時代を超えて守るべき想いと、未来を実現する可能性がある。そしてそれは時代の趨勢(すうせい)に簡単に揺らがない。

 ロードスターが三十余年にわたり“人馬一体”の志を貫き続けているように、ロータリーエンジンはマツダにとってのクルマづくりとは何かという半世紀以上にわたる夢、想い、貫くべき志、そのものなのである。

 

今まさに組み上げられようとしている真新しい13B型ロータリーエンジン。

灯り続ける志の動かぬ証拠が、目の前にある!

(3名の匠が1機ずつ手作業で組み上げる13B型ロータリーエンジン)

(3名の匠が1機ずつ手作業で組み上げる13B型ロータリーエンジン)

「驚かれましたか? けれども、マツダにとってはこれが日常です。

 

素晴らしいクルマを創るためには、素晴らしいと確信できる志が必要です。志は製品に宿るものですが、それ自体は製品ではありません。つまり流行廃りの時流に左右されて、抱いたり忘れたりするようなものではないと思うんです。

 

常に、抱き続けている想いこそが志なのだとしたら、それを端的に表現するもの……例えばロードスターやロータリーエンジンは、マツダにとって決して忘れてはいけない志そのものです。ですから、私たちが先人から引き継ぎ、後進に伝えながら守らなければならない灯なんです。もちろんその想いを共有してくださるお客様の為にも。」

 

製作の様子をお見せしましょう。

「驚かれましたか? けれども、マツダにとってはこれが日常です。

 

素晴らしいクルマを創るためには、素晴らしいと確信できる志が必要です。志は製品に宿るものですが、それ自体は製品ではありません。つまり流行廃りの時流に左右されて、抱いたり忘れたりするようなものではないと思うんです。

 

常に、抱き続けている想いこそが志なのだとしたら、それを端的に表現するもの……例えばロードスターやロータリーエンジンは、マツダにとって決して忘れてはいけない志そのものです。ですから、私たちが先人から引き継ぎ、後進に伝えながら守らなければならない灯なんです。もちろんその想いを共有してくださるお客様の為にも。」

 

製作の様子をお見せしましょう。

1つひとつの部品を手に取り、目視で、指先の食感で、ときには項目を口元でつぶやきながら指でさして品質を確認し、ゆっくり丁寧に組み付けてゆく。このハンドメイドの新品のエンジンを、世界中のマツダディーラーを通じて手に入れることができる。

 

作業の様子を見せてくれたのは、井上芳輝さん。

1つひとつの部品を手に取り、目視で、指先の食感で、ときには項目を口元でつぶやきながら指でさして品質を確認し、ゆっくり丁寧に組み付けてゆく。このハンドメイドの新品のエンジンを、世界中のマツダディーラーを通じて手に入れることができる。

 

作業の様子を見せてくれたのは、井上芳輝さん。

(本社工場 第4エンジン課 井上芳輝さん)

(本社工場 第4エンジン課 井上芳輝さん)

「入社15年目の私にとってロータリーエンジンは、入社と入れ違いに新車への搭載が終了して、第一線から退いていったエンジンです。RX-8の販売終了が間近に迫った繁忙期に補強要員として生産ラインに配属されたのが、ロータリーエンジンとの直接的な出逢いです。

やがて量産ラインは止まりました。けれども同時に、お客様に迎えていただいたロータリーエンジン搭載車のサポートは継続するということが決まり、このままロータリーエンジンを生産する仕事を続けたいという希望を上司に伝え、現在に至ります。

 

現在マツダで、ロータリーエンジンの組み立て作業の資格を持っているのは、私を含めて3名です。私にこの仕事を叩き込んでくれた八方さん(第4エンジン課・八方達也)と、後進として1年ほど前にメンバーに加わった岩田さん(第4エンジン課・岩田浩一)、そして私です。この3名で、平均して1日に2機の13B型ロータリーエンジンを製作しています。」

 

「責任を感じる仕事です。いま世界中に旅立ってゆくすべてのロータリーエンジンは、間違いなく3名のうちの誰かの作品です。同様にハンドメイドで製作された数多くの部品も、造り手の想いのこもった作品と言っていいと思います。それらの部品を1つのエンジンというかたちに集約させて、世界中のお客様の愛車のエンジンルームへ収めさせていただくわけです。そこにどんな笑顔が待っているのだろうと想像するやりがいと同時に、猛烈な責任を感じます。」

「入社15年目の私にとってロータリーエンジンは、入社と入れ違いに新車への搭載が終了して、第一線から退いていったエンジンです。RX-8の販売終了が間近に迫った繁忙期に補強要員として生産ラインに配属されたのが、ロータリーエンジンとの直接的な出逢いです。

やがて量産ラインは止まりました。けれども同時に、お客様に迎えていただいたロータリーエンジン搭載車のサポートは継続するということが決まり、このままロータリーエンジンを生産する仕事を続けたいという希望を上司に伝え、現在に至ります。

 

現在マツダで、ロータリーエンジンの組み立て作業の資格を持っているのは、私を含めて3名です。私にこの仕事を叩き込んでくれた八方さん(第4エンジン課・八方達也)と、後進として1年ほど前にメンバーに加わった岩田さん(第4エンジン課・岩田浩一)、そして私です。この3名で、平均して1日に2機の13B型ロータリーエンジンを製作しています。」

 

「責任を感じる仕事です。いま世界中に旅立ってゆくすべてのロータリーエンジンは、間違いなく3名のうちの誰かの作品です。同様にハンドメイドで製作された数多くの部品も、造り手の想いのこもった作品と言っていいと思います。それらの部品を1つのエンジンというかたちに集約させて、世界中のお客様の愛車のエンジンルームへ収めさせていただくわけです。そこにどんな笑顔が待っているのだろうと想像するやりがいと同時に、猛烈な責任を感じます。」

100年の歴史を超えて自動車に馳せる想い

技術そして志こそ、マツダのDNA

 

ふと振り向くと、エンジンを組み立てる作業をジッと見つめている人がいた。胸の名札に“岩田”とある。たった今、井上さんの話に登場した岩田さんだ。

「私にとって、八方さんは師匠、井上さんは兄弟子。そういう雰囲気がある職場です。」

 

ハンドメイドといっても、多くの工程をコンピュータが管理している。例えばエンジンの仕様ごとにわずかに異なるほぼ同形状の部品を組み間違えることがないように、これから組み立てるエンジンの仕様を入力すると、部品棚の使用すべき部品が保管された引き出しに目印の明かりが灯る。例えば正確な締め付け力でねじを取り付けるトルクレンチという工具は、ねじによって異なる締め込み力の分だけ本数が用意され、作業を管理するコンピュータにつながっている。フットペダルで作業項目を選び、その項目で指定されたトルクレンチを使ったすべての作業が完璧に終わるまで、コンピュータを次の項目へ進めることはできない。

 

「人が行う仕事ですから、うっかりミスを防ぐためには必要な仕組みだと思います。けれども、私が師匠や兄弟子から教わったことには、機械任せにできないようなことがたくさんあるんです。ローターをハウジングに挿入してゆくときの正しい感触、組み上がったエンジンを手で回したときの正しい感覚などは、良し悪しを教えてもらいながら、時間を掛けて体に染みこませてゆく以外に習得する術がありません。1/1000mm単位のクリアランスを指先に感じて、OKか組み直しかを判断しなければならない工程を、すべて安心して任せることができると言ってもらえるまで、お客様へ届けるエンジンを組むことは許されないんです。」

「私にとって、八方さんは師匠、井上さんは兄弟子。そういう雰囲気がある職場です。」

 

ハンドメイドといっても、多くの工程をコンピュータが管理している。例えばエンジンの仕様ごとにわずかに異なるほぼ同形状の部品を組み間違えることがないように、これから組み立てるエンジンの仕様を入力すると、部品棚の使用すべき部品が保管された引き出しに目印の明かりが灯る。例えば正確な締め付け力でねじを取り付けるトルクレンチという工具は、ねじによって異なる締め込み力の分だけ本数が用意され、作業を管理するコンピュータにつながっている。フットペダルで作業項目を選び、その項目で指定されたトルクレンチを使ったすべての作業が完璧に終わるまで、コンピュータを次の項目へ進めることはできない。

 

「人が行う仕事ですから、うっかりミスを防ぐためには必要な仕組みだと思います。けれども、私が師匠や兄弟子から教わったことには、機械任せにできないようなことがたくさんあるんです。ローターをハウジングに挿入してゆくときの正しい感触、組み上がったエンジンを手で回したときの正しい感覚などは、良し悪しを教えてもらいながら、時間を掛けて体に染みこませてゆく以外に習得する術がありません。1/1000mm単位のクリアランスを指先に感じて、OKか組み直しかを判断しなければならない工程を、すべて安心して任せることができると言ってもらえるまで、お客様へ届けるエンジンを組むことは許されないんです。」

(本社工場 第4エンジン課所属 岩田浩一さん)

(本社工場 第4エンジン課所属 岩田浩一さん)

岩田さんは、約1年前からこの現場に就くようなったが、訓練に次ぐ訓練に明け暮れる日々が続いた。お客様へ届けるエンジンを組み始めたのは、つい最近のこと。

 

「『心を込めて組み上げました』というメッセージを顔写真付きで添えてお届けしたい、と思うほどの気持ちで、自信を持って、1機、1機に向き合っています。けれども訓練期間を通じて教わったことは、単に技術的なことだけではなかったと感じているんです。

 

ここで製作したロータリーエンジンは、全機着火テストを行います。エンジンベンチに据え付けて、実際に燃料を入れて回すんです。自分が組み上げたロータリーエンジンが、ロータリーエンジン特有の轟音を放ちながら滑らかに回るのを初めて見たときには、本当に感動しました。

 

そのとき、マツダの先人たちがロータリーエンジンに感じた夢と可能性はこれなんだ! って。こだわり続けて今日に至った理由や、この先、私たちが後輩たちに伝えていかなければならない必然が、すべて分かったような気がしたんです。」

岩田さんは、約1年前からこの現場に就くようなったが、訓練に次ぐ訓練に明け暮れる日々が続いた。お客様へ届けるエンジンを組み始めたのは、つい最近のこと。

 

「『心を込めて組み上げました』というメッセージを顔写真付きで添えてお届けしたい、と思うほどの気持ちで、自信を持って、1機、1機に向き合っています。けれども訓練期間を通じて教わったことは、単に技術的なことだけではなかったと感じているんです。

 

ここで製作したロータリーエンジンは、全機着火テストを行います。エンジンベンチに据え付けて、実際に燃料を入れて回すんです。自分が組み上げたロータリーエンジンが、ロータリーエンジン特有の轟音を放ちながら滑らかに回るのを初めて見たときには、本当に感動しました。

 

そのとき、マツダの先人たちがロータリーエンジンに感じた夢と可能性はこれなんだ! って。こだわり続けて今日に至った理由や、この先、私たちが後輩たちに伝えていかなければならない必然が、すべて分かったような気がしたんです。」

静かに聞いていた井上さんが、ぽつりと言った。

 

「ロータリーエンジンの夢は、まだ終わっていません。マツダにおいて、そしてお客様においてそうだということが、今日見ていただいたいろいろな事実でお分かりいただけたと思います。

 

 

それともうひとつ、ロータリーエンジンは、マツダが目指している自動車を実現するためのひとつのパートに過ぎないのだということにも、長くロータリーエンジンに携わっているうちに気づきます。ですから大切なことは、技術を伝承すると同時に、クルマづくりに込められた想いや志を伝えてゆくことだと思うんです。……とても大切なことなんです。」

 

 

 

 

素晴らしいファクトリーツアーだった。ロータリーエンジンの生産を継続することは、志を守るということでもあった。だからこそ、大々的に口外することなく、むしろマツダにとっての日常なのだと、今日出逢ったすべての人の気配が教えてくれた。使い込まれたこの旧い工場と、そこで働く人たちに、連綿と続くDNA溢れる血潮を感じた。

 

これが、広島のソウルレッドの真意なのだと。

 

 

 

今日、ロータリーエンジンのファクトリーツアーが行われているらしいという噂を聞きつけたメンバーたちが、集まっています。工場の製作現場だけでなく、ロータリーエンジンに関わるマツダのメンバーたちです。

 

さあ、あちらに移動して記念写真を撮りましょう。「RE工場前」というバス停から、社内循環バスに乗って!

 

静かに聞いていた井上さんが、ぽつりと言った。

 

「ロータリーエンジンの夢は、まだ終わっていません。マツダにおいて、そしてお客様においてそうだということが、今日見ていただいたいろいろな事実でお分かりいただけたと思います。

 

 

それともうひとつ、ロータリーエンジンは、マツダが目指している自動車を実現するためのひとつのパートに過ぎないのだということにも、長くロータリーエンジンに携わっているうちに気づきます。ですから大切なことは、技術を伝承すると同時に、クルマづくりに込められた想いや志を伝えてゆくことだと思うんです。……とても大切なことなんです。」

 

 

 

 

素晴らしいファクトリーツアーだった。ロータリーエンジンの生産を継続することは、志を守るということでもあった。だからこそ、大々的に口外することなく、むしろマツダにとっての日常なのだと、今日出逢ったすべての人の気配が教えてくれた。使い込まれたこの旧い工場と、そこで働く人たちに、連綿と続くDNA溢れる血潮を感じた。

 

これが、広島のソウルレッドの真意なのだと。

 

 

 

今日、ロータリーエンジンのファクトリーツアーが行われているらしいという噂を聞きつけたメンバーたちが、集まっています。工場の製作現場だけでなく、ロータリーエンジンに関わるマツダのメンバーたちです。

 

さあ、あちらに移動して記念写真を撮りましょう。「RE工場前」というバス停から、社内循環バスに乗って!

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