皆さんは、所詮(しょせん)クルマのオーディオなんてと思っていませんか?その通り、「所詮」なんです。
というのも、クルマの中ではまともな音が出せない4つの要因があるからです。
一つ目はクルマの中で大きな音を鳴らすと、車内に多くある可動物が振動によってカタカタ音を出してしまうということ。
二つ目はスピーカーの配置場所が限られていること。ホームオーディオの場合は、自由度が結構ありますが、クルマは自分が乗り込むと、自由にできるスペースが限られるのです。
三つ目は、オーディオ音源はそもそも録音の段階からスピーカー間の真ん中に座って聴くのを前提に作られますが、残念ながらクルマではシートは真ん中には無く、必ずスピーカーとずれて座らざるを得ないこと。
最後にクルマは容積が限られていて、置き場所が決まっている部品も多いので、狭い空間の中でスピーカーを置く場所は制約が大きいこと。このようにクルマは音を聴くには厳しい環境であり、「所詮クルマ」と言われるのも仕方のないことだったのです。
このようなクルマというオーディオとして厳しい音環境の中で、カーオーディオの設計は「ここが変だよ」という部分がいくつも生まれました。
その一つは音の大きさの制約です。クルマの走行時は、ロードノイズや風切り音でそれより小さい音が聴こえなくなります。一方で音の大きさを上げて行くと、ドアからラトル(クルマの中でいろんな物が鳴ること)が発生するため、音を出す範囲を絞らざるを得ず、コンサート、ライブの生音が再現できないとされていました。