クルマで走る道の先に、まだ見たこともない景色がある。
そんな特別な出会いと感動を求めて、「ドライブで訪れたい日本各地のスポット」を紹介するシリーズ。今回は、日本で唯一、村の名前に“温泉”がつく、長野県下高井郡野沢温泉村にある宿泊施設「Haus St.Anton(ハウスサンアントン)」を訪れました。身体にやさしい美食と温かな雰囲気の客室で、非日常を味わうことができるホテルです。
掲載の内容は2023年7月時点の情報です。
ライフスタイル
クルマで走る道の先に、まだ見たこともない景色がある。
そんな特別な出会いと感動を求めて、「ドライブで訪れたい日本各地のスポット」を紹介するシリーズ。今回は、日本で唯一、村の名前に“温泉”がつく、長野県下高井郡野沢温泉村にある宿泊施設「Haus St.Anton(ハウスサンアントン)」を訪れました。身体にやさしい美食と温かな雰囲気の客室で、非日常を味わうことができるホテルです。
野沢温泉村の中心部に立つ「ハウスサンアントン」。クラシカルな外観は、まるで山麓のロッジのよう。名前はオーストリアの地名に由来しており、欧風スタイルの趣ある佇まいが印象的です。
ホテルの中は、貴重な古材や木がふんだんに使われた、こだわりの空間。スタイリッシュでありながらも、心地よく温かな雰囲気に満ちあふれ、温泉街の和の風情とは一味違った世界観が広がっています。
客室は全13室。クラシックなお部屋からモダンなデザイナーズルームまで、それぞれデザインが異なり、しつらえや内装材は選び抜かれたものばかり。落ち着きのある安らぎ空間が、疲れた心と身体をやさしく癒やしてくれます。またホテル内に天然温泉(源泉かけ流し)の内湯が完備されているのもうれしいポイントです。
ハウスサンアントンが最も大切にしているのは「食」。”身体がよろこぶ料理”をコンセプトに、地元で育った野菜や山菜などが新鮮なまま提供されます。料理を手がけるのは、ここ野沢温泉村で生まれ育ったシェフ兼オーナーの片桐さん。実は、片桐さんは元アルペンスキーの全日本チャンピオン。スキーを引退後、料理の道に進み、大阪の一流ホテルなどでの修行を経て、ハウスサンアントンのシェフとなった経歴の持ち主です。食への並々ならぬこだわりの所以は、アスリート時代「食と身体との密接なつながり」を強く感じていたご自身の経験にもあると言います。
「来た時よりも、元気になって帰ってほしい」片桐さんの想いを体現した料理は、どれも添加物など余計なものを一切排し、使う油に至るまで、すべての素材を厳選。加えて、その調理方法にもヒミツが隠されています。
片桐さんが日々、野菜を茹でるのは村民が共同で利用できる源泉「麻釜(おがま)」。この麻釜で茹でた野菜は、ほのかに漂う温泉特有の香りに加え、不思議と旨みや甘みがより強く感じられます。素材本来の味がぎゅっと凝縮したようなエネルギッシュな味わいは唯一無二。この調理法で作られた「循環のサラダ」は、ハウスサンアントンを訪れた人だけの醍醐味です。
野沢温泉にある30余りの源泉の一つで、国の天然記念物にも指定されています。90度以上の温泉がこんこんと湧き出る湯だまりは、昔から「野沢温泉の台所」とも呼ばれています。今も昔と変わらず、日常的に野菜や山菜を茹でるなど生活に密着した場所です。交代で掃除・管理も行われ、大切に受け継がれています。
(地元住民以外は柵の外から見学可)
ハウスサンアントンのディナーは、「シェフのお任せコース」のみ。その日採れたものを一番おいしい状態で提供するためのベストな方法として、このスタイルに行き着いたのだそう。そのため「シェフのお任せコース」は、片桐さんがゲストに食べてほしい、その日その日の旬食材を軸にコースが仕立てられます。また、コースを1つに絞ることはフードロスの削減につながるエコな側面も。自然の恵みを無駄にしない“素材への感謝”が、このディナーからも感じられます。
フランス料理をベースにし、「発酵」や「乾燥」といった雪深い信州ならではの食文化を取り入れたメニューは、ここでしか食べられないオリジナリティあふれるものばかり。もちろん、先ほど紹介した麻釜で茹でられた長野県産の地元野菜や山菜も、“シグネチャーディッシュ”として必ずメニューの中にラインナップされていますので、ぜひ味わってみてください。
ホテルの滞在とあわせて楽しみたいのが、野沢温泉村の外湯巡りです。村内には13ヶ所の外湯(共同浴場)が存在し、誰でも利用可能。シンボル的存在の「大湯」をはじめ、風情ある建築も見どころの一つです。外湯は、引湯している源泉によって泉質や効能もさまざま。13ヶ所すべてを巡るも良し、好みの泉質で選ぶも良し。浴衣姿でそぞろ歩きを楽しみながら、良質な温泉を堪能しましょう。
野沢温泉村といえば冬のスキーが有名ですが、グリーンシーズンも大自然の中での解放感あふれるアクティビティがたくさん。奥信濃のフィールドを余すことなく遊び尽くせるのが魅力です。
・マウンテンバイク(写真左)
地形を生かしたトレイルで山を駆け抜ける爽快感を味わえます。マウンテンバイクやe-bike(スポーツ用電動アシスト自転車)のレンタルショップは村内にあり、手ぶらでOK。ホテルから徒歩圏内なので気軽に立ち寄れます。
・SUP(サップ)(写真中)
緑豊かな北竜湖ではSUPを楽しめます。小学生以上から体験可能。初めての方にもおすすめです。
・サウナ(写真右)
大自然の中で“ととのう”体験も。木製の移動可能なサウナ。伏流水と雪解け水が流れ込む北竜湖にそのまま飛び込む体験はここならではの魅力です。
SUPやサウナが楽しめる北竜湖はホテルから車で約10分と好アクセス。旅のプランにぜひ盛り込んでみてはいかがでしょうか。
ホテルに隣接するショップ&カフェ「ハウスサンアントン ジャムファクトリー」 では、オリジナルの無添加ジャムや長野のリンゴを使ったジュースを販売しています。店内に並ぶのは、1瓶ずつ手作業で手間ひまを惜しまず作られたものばかり。パッケージもおしゃれで、旅のお土産にぴったりです。
ハウスサンアントンにとって、手づくりであること・無添加であることは当たり前。身体に取り込むものは、そのまま身体の一部になっていくものだから。との想いが、ホテルの食事やショップに並ぶジャムに込められています。 この旅で、癒やされた心と身体が、また明日の元気へとつながっていくことでしょう。
取材した「ハウスサンアントン」シェフ兼オーナーの片桐さんからメッセージ
野沢温泉村は、古き良き日本が今なお脈々と続いている全国でも珍しい場所です。ぜひ実際に来ていただき、観光地として作られたものではない本物のカルチャーを感じてほしいです。
Haus St.Anton
長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9515
【駐車場:20台完備】
「ハウスサンアントン」いかがでしたか?お近くの方はドライブで、また遠方にお住まいの方は旅行の計画にぜひ組み込んでみてくださいね。
また、施設の周辺には絶景を楽しめる「おすすめスポット」が多数!緑豊かなグリーンシーズンも、一面が雪に覆われた冬も。季節によって表情を変える奥信濃には、まだまだ魅力が盛りだくさん。
道の先にある、未知なる感動を求めて。
ぜひ、自分だけの「ドライビングマップ」を描いてみてください。
見晴台(サンセットポイント)
上ノ平高原への途中にある絶景スポット。長野県が指定する「信州のサンセットポイント」、そして「日本の夕陽百選」に指定されています
北竜湖
長野県の自然百選の一つでもあり、湖では釣りやSUP(サップ)のほか、周辺を散策して楽しめます。湖畔のサウナアクティビティもおすすめ
【駐車場:あり】
上信越自動車道上り 横川SA
東京からアクセスする際、およそ中間地点となるサービスエリア。ガソリン・給電スタンドがあり、レストラン、ベーカリーなど施設が充実。ドライブ疲れを癒やしてくれるミニ公園も。
【駐車場:あり(無料・大型52台/小型291台)】