ここからは進めば進むほど、景色の緑が濃くなる。緑色の苔は木の幹からキャビンの屋根にまで浸食し、幻想的な雰囲気を醸し出している。湖を過ぎると、右折してエグモント・ロードに入り、エグモントの案内標識に従って走る。エグモントは小さな漁業の村で、小さなボートに乗ってでかけるツアーに参加できる他、マリーナでは新鮮な魚介類に舌鼓を打つことができる。

ここはスクーカムチャック・ナローズへのアクセスポイントに近いため、ブリティッシュ・コロンビア州で最もタフなカヤッカーが集まることで有名だ。1日に2回、潮が幅の狭い海峡からシーシェルト入り江へと満ちるタイミングで、世界最大級の潮の急流が発生する。潮は湧き上がり、激しい水のうねりを生み出す。この光景を一目見れば、カヤックから転落、またはカヤック自体が転覆した場合、生還するのは大変なことが分かるだろう。しかしこのスリルこそが、ベテランカヤッカーにとっては大きな魅力となっている。ここでのカヤックは初心者には危険だが、岩の台地に座って、ベテランカヤッカーの腕前を眺めることはできる。

森や海の見事な景色、そして松や潮の香りが漂う澄んだ空気を楽しめるエグモントは、サンシャイン・コースト地域のドライブを終えるにはふさわしい場所だ。ここに来る度に、忙しない都市での生活が夢のように思える。