コクラン生態学研究所(Cochrane Ecological Institute)は、
世界で最も実績のある環境保全プロジェクトの1つである。
私たちはMAZDA CX-30 のハンドルを握り、
カナダのアルバータ州に居を構える研究所を訪ねる事にした。

Story by Anna Muggeridge/Photography by Roth and Ramberg/Film by Impossible Studios

野生動物を守る

過去50年に渡り、家族によって運営されているコクラン生態学研究所は、北米で「危急」に分類される絶滅危惧種の保護に邁進してきた。研究所の方針や活動内容については、MAZDA STORIESが独自に制作した動画をご覧ください。

MAZDA CX-30 2.5Lターボモデル(北米仕様車)でアルバータ州コクランから北に向かって20分ほど走った後、幹線道路から脇道に入る。長く曲がりくねった脇道は、密集する木造の建物へと続いている。この地域でよく見かける風景だ。

今回の旅の目的地、コクラン生態学研究所(CEI)は、世界で最も実績を収めている環境保全団体の1つ。北米で絶滅に瀕していた野生動物、スイフトギツネの保全で知られている。

野生動物を守る

  • スイフトギツネからバッファロー、鹿や熊に至るまで、様々な野生動物の代理親を務めるCEIのクリオ・スミートンとケン・ウィーグル
  • スイフトギツネからバッファロー、鹿や熊に至るまで、様々な野生動物の代理親を務めるCEIのクリオ・スミートンとケン・ウィーグル

通常ルーフを下げた状態のコンバーチブルの車内では、ルーフから漏れてくる風切り音でオーディオがあまり楽しめないという難点がある。しかし、マツダはオーディオ機器メーカーのボーズと30年以上にわたる共同開発のおかげで、ロードスターRFの室内では申し分のない音質を堪能することができた。

 

ルーフを下げていても、明快で歯切れがよく、豊かな音を楽しめる。ボーズ AUDIOPILOTが風切り音や道路からのノイズを考慮して音量調整を行うため、ハンドルから手を離すことなくドライビングに集中することができた。ヘッドレストに内蔵されたスピーカー、振動を和らげる革新的な軽量アルミ製グリルなど、マツダは室内のオーディオ体験にも一切の妥協を許さない。

   

CEIは1971年、クリオの両親のマイルス・スミートンとベリル・スミートンによって慈善団体として設立された。CEIの設立・運営以外にも、スミートン夫妻は多くの山に登り、地球を何周もした環境保全家のパイオニアだ。

 

幼い頃から両親と共に世界を航海していたクリオは、波間にちらっと見える影からクジラを判別できるようになったそうだ。しかし、「同じ船に乗っていた船乗りたちはクジラの違いが全く分からないんですよ、本当に不思議でしたね」とクリオは語った。

「ガイドブックを見ると、クジラの全体像が描かれていますよね。でも船のデッキからは、クジラ全体を見ることはできません。見ることができるのは、クジラのヒレや潮を吹く様です。全体の一部分しか見えなくても、個体特定することはできるのです」。

ロンドンのセント・マーティンズ・スクール・オブ・アートで学んだクリオは1988年、イギリスのプリマスとアメリカのロードアイランド間の片手大西洋横断ヨットレースの主催者に自ら手掛けたクジラのスケッチを渡し、レースの参加者にクジラの発見記録を残してもらえないかと相談した。

CEIは1971年、クリオの両親のマイルス・スミートンとベリル・スミートンによって慈善団体として設立された。CEIの設立・運営以外にも、スミートン夫妻は多くの山に登り、地球を何周もした環境保全家のパイオニアだ。

 

幼い頃から両親と共に世界を航海していたクリオは、波間にちらっと見える影からクジラを判別できるようになったそうだ。しかし、「同じ船に乗っていた船乗りたちはクジラの違いが全く分からないんですよ、本当に不思議でしたね」とクリオは語った。

「ガイドブックを見ると、クジラの全体像が描かれていますよね。でも船のデッキからは、クジラ全体を見ることはできません。見ることができるのは、クジラのヒレや潮を吹く様です。全体の一部分しか見えなくても、個体特定することはできるのです」。

ロンドンのセント・マーティンズ・スクール・オブ・アートで学んだクリオは1988年、イギリスのプリマスとアメリカのロードアイランド間の片手大西洋横断ヨットレースの主催者に自ら手掛けたクジラのスケッチを渡し、レースの参加者にクジラの発見記録を残してもらえないかと相談した。

主催者側はクリオの申し出を承諾し、クジラ発見記録用紙の完全記入をレース完走条件として採用、これが現在も使われているクジラ個体認識マニュアルの作成へとつながった。CEIの掲げるミッションの根底には、野生動物の個体識別、追跡、数のカウントの非侵入型手法の開発がある。

「野生のアメリカグマが15人に目撃されると、1匹のクマが15匹としてカウントされてしまい、誤った数が報告されてしまいます。これは全ての種の人口を推計する上で、大きな問題です。現在、北米の絶滅危惧種リストに600種の生き物が含まれているという事実は、現在採用されている野生動物管理手法が効果的ではないことを物語っています」とクリオは語る。

野生に返すことの難しさ

この問題を解決するために、クリオの夫でCEIのディレクターを務めるケン・ウィーグルは、手法の開発や実用的応用に取り組んでいる。現在はアメリカのデューク大学と協業して、クマの足跡のデータベース開発を進めている。

人の指紋同様、クマの足跡は独特で個体識別に有効だからだ。また、カナダのサザンアルバータ工科大学と共同でドローンやAIを活用した野生動物の個体識別、追跡、カウント手法を研究している。野生動物の自然な行動に影響を及ぼさない、非侵入型の調査や研究は不可欠だとケンは語る。

「捕食動物を避けるためにリンクスは木に登る習性がありますが、首輪を付けてしまうとそれが木の枝にひっかかり、動けなくなってしまいますからね」

野生に返すことの難しさ

CEIでは毎年、海外から野生動物の管理や保全を研究する学生を受け入れている。オランダのレーワルデンにある応用化学大学、ヴァン・ホール・ラレンスタインにて動物管理を学んでいるドイツ出身のマレーネ・クレパッツは、CEIに5か月滞在して野生動物の非侵入型モニタリング手法を収集している。

学生たちはアルバータ州で鳥類、スカンク、クマなどあらゆる野生動物の怪我の手当てや親と逸れた赤ん坊の世話など、CEIの日々の作業を手伝っている。CEIは引き取られた動物たちのリハビリを敷地内で行い、リハビリ完了後に再び野生に戻す。

しかし保護された野生動物を再び野生に戻すことは、口で言うほど簡単ではない。「各動物の生息地となる要件を満たし、さらには野生動物に人間が極力関与しない土地を探すことが一番難しい」とケンは語る。

CEIでは毎年、海外から野生動物の管理や保全を研究する学生を受け入れている。オランダのレーワルデンにある応用化学大学、ヴァン・ホール・ラレンスタインにて動物管理を学んでいるドイツ出身のマレーネ・クレパッツは、CEIに5か月滞在して野生動物の非侵入型モニタリング手法を収集している。

学生たちはアルバータ州で鳥類、スカンク、クマなどあらゆる野生動物の怪我の手当てや親と逸れた赤ん坊の世話など、CEIの日々の作業を手伝っている。CEIは引き取られた動物たちのリハビリを敷地内で行い、リハビリ完了後に再び野生に戻す。

しかし保護された野生動物を再び野生に戻すことは、口で言うほど簡単ではない。「各動物の生息地となる要件を満たし、さらには野生動物に人間が極力関与しない土地を探すことが一番難しい」とケンは語る。

   

野生に返すことの難しさ

驚くことに、CEIが引き取った野生動物の保護と回復に定期的に使われているのは石油・ガス会社とカナダ空軍が所有する土地だ。それぞれが「数百万エーカーの広さがあり、人が立ち入らないようにコントロールされている」ため、CEIの要件を満たしている。

動物や鳥の放野には多くの団体、連邦政府や州政府との多大な連携が必要となる。しかしマレーネが「CEIはアイディアが現実となる場所」と語るように、CEIは一般的に難しいとされることを次々と実現して、目を瞠る程の成果を上げていると言える。

CEIの活動支援について

CEIは野生動物のレスキュー、保護、飼育を手掛け、再び野生に戻す活動を行っています。活動についてはぜひ、こちら をご覧ください。

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