「今回のロードスターの商品改良では、新たな法規対応のために電気・電子プラットフォームを一新することになりました。これに合わせて電動パワーステアリングやDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)など大物のシステムを刷新することになり、これは人馬一体感を進化させるための絶好の機会と思いました。そこで、『ロードスター・パーティレース』への参戦を通して必要性を感じていた、サーキット用DSCである『DSC-TRACK』と、KPCの開発を通してその効果に着目し、技術開発を進めていた『アシンメトリックLSD』の採用を提案しました。特にLSDについては、AWDの技術開発を通して、差動制限や駆動力分配が車両運動に与える影響を検証してきたこともあり、人馬一体感を進化できる可能性があると考えました」
「LSDはドライブトレインの一部であることから、マツダにおいてもパワートレイン開発本部の担当部品です。しかし、『シャシーエンジニアは、サスペンションとステアリング、タイヤだけ』、『パワートレインエンジニアは、エンジンとトランスミッション、駆動系だけ』という区分けは作り手の都合であり、お客様にとっては関係のないことです。ひとつのクルマとして人馬一体感を提供しようと思ったら、車両運動に関わる全ての領域をクロスオーバーさせて考えないといけない。それが今回の改良の一番のポイントだと思います」