現在、市販車の大半が、量産性に優れた「金型鋳造」でエンジンのシリンダーヘッドをつくっています。しかし金型には自由度の限界があり、複雑な構造をつくるのは少し苦手。そこでマツダは、砂でつくった型を使う「砂型鋳造」を採用。複雑な形状が実現しやすく、レース用などの高性能エンジンづくりでも用いられるこの技術で、全車種のシリンダーヘッドをつくっています。
走る歓びのために
現在、市販車の大半が、量産性に優れた「金型鋳造」でエンジンのシリンダーヘッドをつくっています。しかし金型には自由度の限界があり、複雑な構造をつくるのは少し苦手。そこでマツダは、砂でつくった型を使う「砂型鋳造」を採用。複雑な形状が実現しやすく、レース用などの高性能エンジンづくりでも用いられるこの技術で、全車種のシリンダーヘッドをつくっています。
高性能エンジンをルーツに持つ、マツダの「砂型鋳造」。しかし、砂型がアルミの熱で割れてしまうなど、量産化への道のりは苦難の連続でした。現物を見て、原因を探り、また形を変えてみる。そんな試行錯誤を繰り返す中でたどり着いたのは、ただ「強度」を高めるだけではなく、熱による変形を柔軟に受け流す粘り強さも備えた、より強靭な形状。それが量産化への突破口でした。
砂の性質も、大きな課題でした。粒が小さすぎると、砂の間に空気膜ができず保温性が下がり、アルミが冷えすぎてしまう。一方で、粒が大きすぎても、精密に成形するのが難しい。そこでマツダは、大きさや形状が異なる砂を世界中から集め、実験を重ねました。たどり着いたのは、適度な大きさと丸みを持った、北米・五大湖産の砂。妥協を知らない探究心で、量産に適した砂型づくりを可能にしました。
軽く、ムダのないカタチに仕上がったエンジンは、アクセル操作に素直に反応。踏んだ分だけ応えてくれる。その感覚が、クルマを思いどおりに操る楽しさにつながります。飽くなき挑戦で、燃費性能も高めながら、環境保全にも貢献。砂の再生利用やアルミ使用量の低減など、コスト面にも工夫を重ねて、より多くの方に「走る歓び」を愉しんでいただけるクルマづくりを実現しています。